NTTコミュニケーションズ（以下、NTT Com）とエクサウィザーズは5月28日、資本業務提携に関する契約を締結したことを発表した。NTT ComのAI基盤や業界別のソリューションと、エクサウィザーズのAIエージェント開発・運用プラットフォームを組み合わせ、各企業向けにカスタマイズしたAIエージェントを開発・運用できるセキュアなAIプラットフォームの提供を目指す。また、業界・業務特化型AIエージェントの開発と提供も進める。

提携の背景・目的

近年は生成AIやAIエージェントの登場により、AI活用の検討が急速に進められている。しかし、業務データを扱う際のセキュリティに関する懸念や、汎用型AIでは使用者のスキルに依存するため会社全体での活用が進まないという課題に各企業が直面している。

こうした課題に対し両社は、セキュアなAIプラットフォームや業界・業務特化型AIエージェントの開発を共同で進める。各企業が保有する業務データを適切に扱いながら業界・業務に適合したAI活用を実現させ、企業の⽣産性向上に貢献するとのことだ。

提携の概要

NTT Comとエクサウィザーズは、ナレッジ検索システムなど顧客企業の従業員満足度を向上させるソリューション提供といったの実案件を重ねながら、協業関係を深めてきた。今回の業務提携では、NTT Comが有するドメイン知識や顧客基盤等の事業アセットと、エクサウィザーズが有するデジタル・AI領域における技術力および事業開発力を相互に活用する。

具体的には、NTT Comが提供する「SDPF クラウド / サーバ」やセキュリティ一体型ネットワークサービス「docomo business RINK」などを組み合わせたAI基盤と、エクサウィザーズが提供する「exaBase Studio」を組み合わせ、セキュアなAIプラットフォームの共同開発を進める。

また、高い専門性が求められ、機微な情報の取り扱いを必要とする業界および業務に特化したAIエージェントを共同開発する。特に、金融・公共・製造を初期ターゲットとして取り組みを開始するとのことだ。