パナソニックEWネットワークスは、次世代の高速無線通信・高画質映像配信のIP化をサポートする、全ポートが10Gに対応した「オール10Gスイッチングハブ」、および6GHz帯を24ch使用可能なWi-Fi7対応クラウド管理型無線アクセスポイント(AP)「AIRRECT(エアレクト)」を、2026年1月21日に発売することを発表した。
オートリブート機能を搭載した新たなスイッチングハブ
Web会議ツールの利用が急増する近年では、画像共有などの際に生じるタイムラグなどといったトラブルの影響を軽減するため、10G回線の導入を希望する企業が増えている。またその傾向は企業だけに限らず、自治体や学校法人の通信インフラも高速化が求められ、10Gインターネット回線の普及がさらに進むと見込まれている。
そうした背景を受けパナソニックEWネットワークスは、オール10GスイッチングハブおよびAIRRECTの発売を決定。新製品のうち、オール10Gスイッチングハブ2製品(XA-AML8TFPoE++/XA-AML16TFPoE++)は、全ポートが10Gに対応することで高速無線通信や高画質映像配信IP化に貢献する上、イーサネットケーブルを介した最大90WのPoE給電が可能なため、給電が必要なWi-Fi7対応クラウド管理型無線APシステムやリモートカメラシステムが統一ケーブルで接続でき、ケーブルの統一化やシステムの簡素化が可能だという。
またPoE給電で接続するカメラなどがフリーズした際に自動で再起動を行う「オートリブート機能」を搭載し、接続機器トラブルに対する初動対応が容易になるとする。加えて、雷サージ体制10kVを標準装備しているため、屋外設置用リモートカメラなどの機器の落雷による故障可能性を低減する。なお、同製品を用いたシステム構成に必要となる集約用スイッチングハブ「XA-AM16T」も併せて発売されるとのことで、両製品を導入・活用することで容易に10G対応システムが構築できるとした。
通信を冗長化し安定した高速通信に貢献する「AIRRECT」
一方のAIRRECTは、電波干渉の障害を受けにくい6GHz帯の24chが使用可能なWi-Fi7対応クラウド管理型無線AP。10G対応スイッチングハブに接続することでオール10Gの通信環境を構築でき、2つの10Gbpsインタフェースを持つため、通信を冗長化し、片側の通信に断線が発生しても途切れない安定した高速通信を提供するとしている。
また、Wi-Fi6/6Eでは1つの周波数帯のみの利用だったのに対し、同製品ではMLO(Multi Link Operation)機能により、複数の周波数帯を同時に使用できるとのこと。その結果、通信帯域の増加および通信の冗長化が実現され、通信の遅延時間や通信断リスクの低減につながるとする。さらに、AIRRECTはクラウド管理型無線LANコントローラ「AIRRECT Cloud」により、遠隔から各拠点の一括設定も行えるといい、直感的なネットワーク設計および運用時の監視を可能にする日本語GUIとなっている点も強みとした。
パナソニックEWネットワークスは、2026年1月に発売されるオール10GスイッチングハブおよびAIRRECTを活用したシステムを構築することで、多拠点管理を行う企業の情報システム部門や、一度に多くの資料映像を共有する必要がある学校・学習塾などの教育機関(GIGAスクール)、スポーツ・ステージング市場などへ提案可能な、安定した高速通信インフラを提供するとしている。