NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は2月20日、次世代ネットワークインフラとして、ネットワークの配線および機器を光化したローカルエリアネットワーク「Passive Optical LAN(POL:ポル)」の提供を開始することを発表した。

消費電力やコストの削減などオフィスビルの構築と運用を支援するとともに、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)などの次世代技術への拡張やアップグレードも容易になるという。

POLの概要

POLはネットワークの配線および機器を光化したLAN。中継機器を使わず、電源不要なスプリッターで長距離光信号の複数分岐を可能とするPON(Passive Optical Network)技術を用いてLANを構築する。POLは配線および対応機器にシングルモードの光ファイバーを用いるため、大容量かつ長距離の伝送が可能とのことだ。

  • POLのメリット

    POLのメリット

NTT ComはNokiaと連携パートナーシップを結び、NokiaのPOL機器を提供開始する。コスト効率とエネルギー効率の高いノキアの機器を利用し、持続可能な街づくりを推進するという。

2027年竣工予定の「TORANOGATE(トラノゲート)」のビル館内のネットワークシステムとしてPOLを導入予定。

POL導入のメリット

POLの導入により、IT機器および配線の最小化や更改サイクルの長期化によって約30%のコスト削減が見込めるという。また、低発熱なIT機器の採用で約30%の消費電力削減も可能とのことだ。

さらに、IT機器数減や軽量・細径の光ファイバーケーブルを採用し余剰空間を活用することで、省スペース化も実現する。