Fixstarsの100%子会社で量⼦コンピューティングクラウド事業を手掛けるFixstars Amplifyは2月18日、同社が運営する量子コンピューティングクラウドサービス「Fixstars Amplify」において、ベンダ各社と個別にマシン利用契約を行うことなく利用できる標準マシンとして、富士通の「Fujitsu Computing as a Service Digital Annealer(デジタルアニーラ)」を追加し、「Fixstars Amplify 富士通デジタルアニーラオプション」として提供を開始したことを発表した。
Fixstars Amplifyは、組み合わせ最適化問題を解決するシステムを開発・運用できるクラウドサービスで、従来型コンピュータと量子コンピュータの両方を同様に使える互換性と、汎用性の高いアプリケーションを簡単に開発できるSDK(Software Development Kit)を特徴とし、組み合わせ最適化問題に特化したさまざまな量子アニーリング・イジングマシンや数理最適化ソルバー、ゲート式量子コンピュータなどを、それぞれの専門知識がなくてもクラウド環境で手軽に利用することを可能としている。
一方の富士通のデジタルアニーラは、量子現象に着想を得たコンピューティング技術で、組み合わせ最適化問題を高速で解くことができるという特徴を有しており、最新世代となる第4世代デジタルアニーラでは、10万ビット規模で課題に対応し、ビット間全結合による使いやすさと64bit階調の高精度を実現。これまでにデジタルアニーラを活用することで、IT機器製造会社における倉庫内部品集約作業の効率化、海運会社における自動車専用船の積み付け計画作成業務効率化、電力会社における配電応需計画最適化、自動車製造会社における生産順序の最適化などといった成果をあげてきたという。