日本製鉄は1月30日、同社が開発した鉄鋼スラグ製品である「カタマSP」が、2024年12月に累計出荷が1000万トンを達成したことを発表した。

同製品は2009年の販売開始以降、簡易でコストパフォーマンスの良い舗装資材として、林道や農道、ソーラー発電所、遊休地、中央分離帯などでの簡易舗装工事や防草対策用途で採用されている。

  • 使用例のイメージ

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カタマSPの概要

カタマSPは、鉄鋼スラグを原料とするバラス舗装材で、鉄鋼スラグ特有の潜在水硬性(水と反応して固まる性質)により、適量の散水と重機による転圧を行うことで徐々に固化が進行する舗装資材。

通常の砕石と比較すると、固まることで快適な車両走行の継続性や防草効果を発揮できるほか、時間が経っても砕石全体が流出しにくい特性により維持費も安価となることから、河川護岸天端の管理用道路、林道、農道などの比較的交通量の少ない道路での維持管理費の軽減や、ソーラー発電所、遊休地、中央分離帯などでの長期的な除草費用の軽減に貢献している。

また、カタマSPは、インフラの整備・維持のみならず、鉄鋼副産物を有効活用する環境に優しい資材として、天然石材の保護など、環境負荷の低減にも貢献している。

日本製鉄グループは、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、SDGs(持続可能な開発目標)の目標内の「つくる責任、つかう責任」「産業と技術革新の基盤をつくろう」を通じて、これからも社会の発展に貢献していく考え。