TechInsightsによると、中国市場で流通している32GB DDR5 DRAMモジュールを調査した結果、中ChangXin Memory Technologies(CXMT)の16nmプロセス相当で製造されたことを確認したという。
TechInsightsでは、CXMTの16nmプロセスDRAMが流通していることを初めて確認したことで、中国企業の技術開発が進んでいると指摘する一方で、3大DRAMメーカー(Samsung Electronics、SK hynix、Micron Technology)と比べると3年ほど技術で遅れがあると指摘している。
しかし、韓国メディアからは、同技術はSamsungやSK hynixの1Y nmプロセス(10nm台プロセスの第2世代)と同等であり、従来の技術格差は5年とみていたものがわずか3年に縮まったといった見方が出ている模様である。
すでにSamsungもSK hynixもCXMTの技術の精密な分析を開始するなど対策を講じ始めているというが、米国を中心とする製造装置や半導体材料の輸出に対する規制が進む中で、技術の進歩を遂げていることを意味しており、CXMTの低価格攻勢がDDR5でも行われれば、3大メモリメーカーのDRAMからの収益が減る可能性もあり、韓国企業は緊張状態にあると伝えるメディアもある。
なお、SSDについてもTechInsightsは、中Yangtze Memory Technologies Corporation(YMTC)の先端技術となる「Xtacking4.x 2yyL 1Tbit 3D TLC NAND」が採用されていることを初めて確認したとしている。同技術は、YMTCがSamsungやMicronに対抗する競争力を持つためのものであり、2025年上半期に登場する予定のSK hynixの321層4D PUC(Peripheral Under Cell) NANDに追いつくという意欲を示すものだとのことで、DRAMもNANDも中国市場で技術革新が進んでいることを示すものであると指摘している。