村田製作所は、1608サイズの車載PoCインダクタ「LQW18FT_0Hシリーズ」を商品化。2024年12月より量産開始している。

  • 1608サイズの車載PoCインダクタLQW18FT_0Hシリーズ

先進運転支援システム(ADAS)の普及に伴い、高精細な車載カメラの搭載数が増加。差動データ転送の一般的な規格である「LVDS」(Low Voltage Differential Signal)伝送に対応した車載カメラシステムでは、同軸ケーブルに信号ラインと電源ラインを一本化し重畳させる高速インタフェース「PoC」(Power Over Coax)が多く採用されているという。

PoC回路では、回路処理部で広帯域信号を扱うほか、信号と電源を分離するために広帯域で高インピーダンスを維持する必要があることから、通常は複数のインダクタを使用する。

村田製作所では、独自のセラミック材料や製品構造により、従来品2012サイズ製品と同等の高インピーダンスを1608サイズ(1.6×0.94×1.15mm)で実現。1608サイズへ置き換えることで、実装スペースの削減による搭載機器の小型化・軽量化に寄与するとしている。インダクタンス範囲は0.55~2.2μH。