会計ソフト大手のフリーは1月27日、2024年度の介護保険法改正により義務化された、介護サービス事業者経営情報データベースシステムの運用開始に伴う介護サービス事業者の経営情報の報告等の義務化に対応する機能を2025年3月中に提供開始すると発表した。
初回の2023年度分は2025年3月末までの報告が必要とされており、freee会計から開示に必要な情報をCSVで出力し、提出するフォーマットに合わせて必要な情報を入力することで義務化に対応することができるという。
同改正により介護サービス事業者は、介護サービス事業者経営情報を、当該事業所または施設の所在地を管轄する都道府県知事に報告することとなった。原則すべての介護サービス事業者で、過去1年間のサービス提供の対価金額が100万円超の法人が報告の対象となる。
介護サービス事業者の提出が必要な情報として、事業所や施設の基本情報、介護施設・事業所における収益及び費用、職員の職種別人員数、職種別の給与(給料・賞与)など。報告する単位として原則事業所・施設単位が求められており、損益計算書等のデータ作成を事業所・施設ごとの会計区分で行う必要があるという。
複数の事業所や施設を運営している場合、事業所や施設単位でそれぞれの経営状況を管理する必要があるため、会計の仕訳や月次決算の段階からデータを整えていくことがより重要になっていくと同社は指摘する。
なお、提出は、厚生労働省が開設した「介護サービス事業者経営情報データベースシステム」で電子申請を行うことになっている。財務データについては会計ソフトなどからファイルの取り込みを行って登録することができるため、対応している会計ソフトを使うことでスムーズな提出が可能だ。
フリーは介護サービス事業者の経営情報の報告等の義務化に対応する機能を提供することで、報告における作業の効率化と入力時の人為的ミスをなくすことにつなげる。