Keysight Technologiesの日本法人であるキーサイト・テクノロジーズは、エンジニアの次世代技術に対する需要に応えることができるEDA(Electronic Design Automation)ソフトウェア・ポートフォリオ「EDA 2025」を発表した。
同ソフト群では、シミュレータのデータ操作、統合、制御を強化することで、開発ライフサイクルにおける重要な課題に対処し、エンジニアが複数のツール間でシームレスに効率的なワークフローを構築できるようになっていることに加え、AIにより強化されたワークフローと高性能コンピューティングにより、洞察を得るまでの時間の短縮が可能で、エンジニアはシミュレーションから検証、コンプライアンスまで確信を得ながら進めることができるという。
また、高速デジタルインターコネクトのシミュレーションのためのデジタル規格に準拠したエンド・ツー・エンドのコンポーネントのモデルと測定機能を備えており、複雑なデジタル電子設計の課題に対して効率的で高精度なデジタルツインを提供するともしている。
これらにより、例えばRF回路設計では、Pythonの統合とマルチドメイン・シミュレーションを特徴とするオープンで自動化可能なワークフローにより、RF設計サイクルを加速するとしているほか、Pythonツールキットにより、エンジニアはさまざまなファイルやフォーマットから測定されたロードプルデータを単一のまとまったデータセットにすばやく統合し、AI/MLモデルの高速トレーニングを実現できるとする。
また、デジタル設計では、「Advanced Design System(ADS)2025」により、Universal Chiplet Interconnect Express (UCIe)チップレット、メモリ、USB、PCIeなどの複雑な規格固有のSerDes設計の正確なデジタルツインを作成することができるとするほか、デバイスのモデリングと特性評価として「IC-CAP 2025」のAI/ML機能により、モデルのリセンタリング時間を10分の1に短縮し、Pythonとの統合によるモデリングプロセスを合理化・自動化することを可能としたとする。
なお、キーサイトでは、同ソリューションを活用することでエレクトロニクス業界が5G/6Gやデータセンター・アプリケーション向け先進ソリューション開発を推進するにあたって、AIやML、Python統合を活用することができるようになり、複雑なRFやチップレット製品の設計時間の短縮を図ることができるようになるとコメントしている。