豪モースマイクロは1月8日(米国時間)、同社のWi-Fi HaLow SoCとして第2世代品となる「MM8108」の提供を開始したことを発表した。

同製品は、8MHz帯域幅でサブGHz 256-QAM変調を使用し、最大43.33Mbpsのスループットを実現したもの。3.3V電圧源から325mAの電流消費で26dBmの送信出力を実現するパワー・アンプ(PA)と低ノイズ・アンプ(LNA)を統合しており、外付けの表面弾性波(SAW)フィルターなしでグローバルな規制認証を取得することができるという。

また、スリープ時間の延長により、スリープモードでの低消費電力を実現しており、バッテリー寿命の延長を可能にしたとする。

さらに、WPA3に対応し、SAE(Simultaneous Authentication of Equals)とGCMP暗号化により、強固なリンク層保護を実現したとするほか、5mm×5mmのBGAパッケージを採用することで、プリント基板(PCB)のサイズとコストを最小化することもできるとしている。

  • 第2世代品「MM8108」のパッケージ外観

    第1世代品となる「MM6108」と第2世代品「MM8108」のパッケージ外観 (提供:モースマイクロ)

なお、同社では、MM8108を補完するものとして、新規および既存のWi-Fi 4/5/6/6E/7ネットワークインフラをWi-Fi HaLowに対応させるための容易なアップグレードを実証する「MM8108-RD09 USBゲートウェイ・リファレンスデザイン」も発表している。このゲートウェイ・リファレンスデザインは、Raspberry Pi 4B、電源、アンテナをバンドルしたWi-Fi HaLow評価キット「MM8108-EKH19」としても提供され、これらを活用することで顧客は商用USBゲートウェイの開発に向けた端末製品にMM8108チップを集積するプロセスを簡素化することができるようになると同社では説明している。

  • 「MM8108-RD09 USBゲートウェイ・リファレンスデザイン」

    「MM8108-RD09 USBゲートウェイ・リファレンスデザイン」 (提供:モースマイクロ)

なお、MM8108ならびにMM8108-RD09、MM8108-EKH19は、すでにサンプルおよび評価版の提供が開始されているという。