米国半導体工業会(SIA)は1月7日(米国時間)、2024年11月の半導体売上高(3カ月移動平均)が、前年同月比20.7%増、前月比1.6%増の578億ドルとなり、単月売上高として過去最高を更新したことを発表した。
SIA社長兼CEOのジョン・ニューファー氏は、「世界の半導体市場は月間売上高が8か月連続で増加し、11月に過去最高を更新した。前年同月比でも4か月連続で20%以上の増加を記録しているが、米州での売り上げの伸びが大きく、11月も前年同月比54.9%増を記録している」と述べている。
地域・国別に見ると、前年同月比では、米州が同54.9%増、中国が同12.1%増、アジア太平洋地域/その他が同10.0%増、日本が同7.4%増、欧州が同5.7%増となっている。また、前月比では、米州が同4.4%増、アジア太平洋地域/その他が同1.5%増、中国が同0.1%減、欧州が同0.7%減、日本が同0.8%減となっている。
11月の米州市場規模は195億ドルで、全世界の34%を占めており、これは世界の半導体の1/3が米州(ほとんどは米国)で売られたことを意味する。このところ、米州では高い成長率を維持しているが、その背景には単価の高いAIデータセンタ向けGPUやそこに搭載されるHBMの需要が伸び続けているためと思われる。
2024年通年の世界半導体市場の確定値はまだでていないが、WSTSの秋季予測では前年比で19%増。SIAの統計を踏まえると同20%を超す勢いがあると思えるが、AI関連以外の車載や産業機器向けなどの市場は冷え込んでおり、スマートフォン(スマホ)やPC向けも低調な推移と見込まれるなど、半導体業界の二極化が進んでいる。
日本製半導体製造装置の2024年11月度販売高は前年同月比35%増の4058億円
日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した2024年11月の半導体製造装置速報によると日本製半導体製造装置の販売高(輸出を含む、3カ月移動平均)は、前月比5.2%増、前年同月比35.2%増の4057億8800万円となり、これで11カ月連続で前年実績を上回ることとなった。