Microchip Technologyは、スマートロボティクスと医療用画像処理向けに「PolarFire」ブランドのFPGAおよびSoCソリューションスタックを発表した。
これらのスタックは、同社がすでに提供しているスマート組み込みビジョン、産業用エッジ、インテリジェント エッジの通信スタックを基盤として構築されており、4K60コンピュータビジョン向けのファームウェアとIPコア、多種多様なセンサとカメラインタフェース、高速Ethernetプロトコル用のハードウェアが含まれているという。
また、リアルタイムROS-2互換コアにより、認識と座標変換のためのタスクを容易に実行できるとするほか、OPC/UAに準拠するタイミング重視の産業用ネットワーク プロトコル、複数OSのサポート、産業用オートメーションで一般的に使われる非対称処理なども提供。さらに、ソフトウェア設計キット(SDK)を活用したカスタマイズも可能で、C/C++、RTL、一般的な機械学習フレームワーク(SmartHLS IDE、VectorBlox Accelerator SDK、IEC61503 SIL 3準拠の機能安全が求められるアプリケーション向けに認証済みのLibero SoC Design Suiteなど)を中心とする幅広い開発環境をサポート。これらのPolarFire FPGAとPolarFire SoC FPGA、サイバーセキュリティ保護機能を備えたハードウェアとソフトウェアのソリューションの組み合わせを提供するソリューションスタックを活用することで、システム設計者は医療用画像処理やロボット工学のアプリケーションでのイノベーションの推進を図ることができるようになると同社では説明している。
なお、同社ではこれらの新たなソリューションスタックの1つの例として、最近、NVIDIAが発表した「Holoscanセンサ処理プラットフォーム」と連携して動作するPolarFire FPGA Ethernetセンサブリッジを挙げており、このセンサブリッジを活用し、エッジAIとロボット工学向けにリアルタイムのセンサデータをNVIDIA Holoscan、NVIDIA IGX、NVIDIA Jetsonプラットフォームに接続する事で、新しいエッジツークラウドのアプリケーションを実現して、医療、産業、車載市場でのAI/ML推論の導入を促進することができるようになるとしている。