Microsoftは11月20日(現地時間)、Windows 10のサポートページの「既知の問題」セクションにおいて、WinAppSDKに依存するパッケージ化されたアプリケーションが更新やアンインストールできなくなっている問題についてアナウンスした。
この問題の影響を受けると、該当するアプリケーションをMicrosoft StoreやGet-AppxPackageコマンドで更新またはアンインストールした際に、エラーメッセージが表示されて処理が停止するという。同21日にリリースされた更新プログラム「KB5046714」を適用することで、この問題を回避できる。
2024年11月12日リリースのWinAppSDK 1.6.2が原因
問題の原因は2024年11月12日にリリースされたWinAppSDK 1.6.2にあるとされている。WinAppSDK(Windows App SDK)は、Windowsデスクトップアプリを開発するための開発者向けコンポーネントとツールのセットであり、多くのアプリによって使用されている。ユーザーがWinAppSDKに依存するアプリをダウンロードすると、自動的にWinAppSDKの必要なコンポーネントもダウンロードされて、アプリと共にインストールされる。
今回の問題は、このWinAppSDKをバージョン1.6.2にアップデートした環境で発生しているとのこと。WinAppSDK 1.6.2は自動更新の対象であるため、手動でアップデートを行っていなくても既に適用されている可能性がある。
該当する環境では、WinAppSDKに依存するアプリをMicrosoft Storeで表示した場合に [ダウンロード]パネルに「何か問題が発生しました」というエラー メッセージが表示されるという。また、PowerShellのGet-AppxPackageコマンドでアプリの更新やアンインストールをしようとした場合にも、「HRESULT: 0x80073CFA でデプロイに失敗しました」というエラーが発生する。
更新プログラムKB5046714で回避可能
Microsoftは、11月21日にWinAppSDKのこの問題の解決策を含んだ更新プログラム「KB5046714」をリリースした。
この更新プログラムでは、WinAppSDK 1.6.2のリリースを取り下げることによって問題の解決を図っている。MicrosoftのMike Crider氏がGitHubに投稿したコメントによれば、問題を修正したWinAppSDK 1.6.3も間もなくリリースされる予定とのことだ。
なお、KB5046714にはWinAppSDKの問題以外にも複数の改善と修正が含まれているため、MicrosoftではすべてのWindows 10ユーザーに対して適用することを推奨している。詳細は次のリリースノートを参照のこと。