日本IBMは11月22日、京都市と協働して、同市における地域の課題を生成AI技術等の先端テクノロジーを活用したスタートアップのソリューションで解決することを目指すスタートアップ支援プログラム「IBM BlueHubプログラム in Kyoto」を開始すると発表した。なお、申込ページからはこちらを参照。

プログラムの概要

11月22日より募集を開始し、審査を経て選出されたスタートアップ5社には、同社が保有するAIなどの先端テクノロジーの提供、技術有識者やコンサルタントなどが有する多様な専門性や知見の提供、協力投資家とのメンタリング機会の提供などを通じた支援を行うほか、2025年7月に開催予定のスタートアップイベント「IVS2025 KYOTO」に合わせ、プログラムの成果を発表する場を用意する。

IBM BlueHubは日本IBMが展開し、今回で8回目となるスタートアップ支援プログラム。これまでに登山アウトドアWebサービス・アプリ「YAMAP」を運営するヤマップや、日本発メタバースプラットフォーム「cluster」を手がけるクラスター、ドローンと四次元時情報空間基盤を提供するトラジェクトリー、調理ロボットの画像認識ソリューションを有するコネクテッドロボティクスなど、多くのスタートアップが参加してきた。

IBM BlueHubプログラム in Kyotoでは「テクノロジーとイノベーションで京都の未来を創造する」をテーマに、先端テクノロジーを活用したスタートアップのソリューションで京都市が抱える地域課題解決を目指す。

プログラムには、日本IBMのコンサルタントやエンジニア、デザイナーなどがメンターとして参加して事業戦略や技術活用に関するアドバイスを提供し、スタートアップの成長を支援。

また、AIとデータのプラットフォーム「IBM watsonx」をはじめとしたIBM Cloud上の先端テクノロジーを活用することで、高度なソリューション開発を可能とし、京都市のより良い未来の実現に向け、革新的なソリューションを持つ人や企業(学生起業家からスタートアップ、シリーズ不問)を広く募集する。

実施スケジュールは募集期間(書類申請)が2024年11月22日~12月22日、選考期間は同12月10日~2025年1月24日、採用スタートアップ決定の発表は同1月31日、支援期間は同2月~7月、最終発表はIVS 2025の開催起案である同7月2日~4日、

京都市の主な課題としては、若い世代に選ばれる子育て・教育環境、文化を基軸とした豊かさの向上、市民生活と観光の調和、産業・経済の創造拠点としての京都の強みの磨き上げ、環境・自然と調和した持続可能な社会の実現となる。

11月22日時点での参加予定の金融機関/投資家は協力金融機関がコミュニティ・バンク京信、VCメンター参加者はArchetype Ventures Managing Partnerの福井俊平氏、セールスフォース・ジャパン 常務執行役員 Salesforce Ventures 日本代表・パートナーの浅田賢氏、01Booster Capital 取締役/パートナーの浜宮真輔氏、三菱UFJキャピタル 投資第二部 副部長の藤本光氏。

スタートアップが得られるメリットおよびBM BlueHubプログラム in Kyoto特典は、技術からビジネスまで日本IBMの多様な専門性・知見を活用し、事業成長に向けた各種課題を解決できる機会が得られる。

また、日本IBMのクライアントとの協業を通じて事業開発の機会や無償提供されるAI技術(IBM watsonx)などの日本IBMのテクノロジーを活用し、短期間にプロダクト/サービスの機能を強化できる機会を得られる。加えて、関連イベントへの登壇・出展などによりプロモーションの機会(日本最大級のスタートアップイベント「IVS2025 KYOTO」にあわせた成果発表)が得られるほか、京都市との連携の可能性、投資家による出資の可能性となる。