Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は、エッジ分野におけるAIソフトウェアのポートフォリオ強化の一環として、エッジAIおよび機械学習向けに新たなソフトウェアソリューションカテゴリブランド「DEEPCRAFT」を発表した。

DEEPCRAFTブランドのポートフォリオとしては、同社既存のエッジAIソフト「DEEPCRAFT Studio」、「DEEPCRAFT Ready Model(旧Imagimob Studio Imagimob Ready Model)」がリリース時点では用意されており、今後、さらに幅広い新たなエッジAIおよび機械学習ソフトツール、モデル、ソリューションなどが提供されていく予定としている。

また、このリリースと併せて、同社傘下のエッジAI企業ImagimobがReady Modelとして5つのAIモデルをローンチしている。これらの5つのAIモデルの概要は以下の通りとなる。

音の到達方向検出用DEEPCRAFT Ready Model

これを活用することで、ほかのオーディオ検出モデルと組み合わせて、音がどこから来ているかを判別することができるようになる。例えば、サイレン検出用Ready Modelと組み合わせると、車両は緊急車両がどの方向から来ているかを把握することができるようになるほか、その情報を利用してさまざまな安全性強化機能を起動したり、自律運転を可能にしたりできるようになる。

表面検出用DEEPCRAFT Ready Model

レーダーベースのモデルを利用して表面が芝生かどうかをスマート芝刈り機が判断できるように設計されたモデルで、これを活用することで、性能向上を図ることができるようになる。

工場アラーム検出用DEEPCRAFT Ready Model

工場作業員の安全レベルを高めることを可能とするAIモデルで、例えばノイズキャンセリングヘッドフォンなどの機器を装着した作業員には聞こえないサイレンや警報が鳴った際に使用することで、そうした作業員にも警告を送ることができるようになる。

ジェスチャー検出用DEEPCRAFT Ready Model

スマートホームやライフスタイル製品の利便性を向上するAIモデルで、例えば、5種類の手のジェスチャーを認識するレーダーベースのモデルでは、アイテムのオン/オフ切り替えや、音量の上げ下げを行うことができるようになる。

転倒検出用DEEPCRAFT Ready Model

加速度計を利用して動きを把握し、転倒を認識するAIモデル。ウェアラブル装置のバッテリ消費量を最小限に抑えることでバッテリ寿命を延ばしつつ、ユーザー、特に高齢者に安全性を提供することを可能とするという。

なお、InfineonならびにImagimobによると、これらのこAIモデルは容易に展開可能であり、すぐに量産実装することができるとしている。