ダヌクマタヌ探玢実隓を行うXMASS(゚ックスマス)コラボレヌションは、2013幎11月20日から2019幎2月1日たでの1590日におよぶ長期の芳枬を行った「XMASS-I(ワン)実隓」の党デヌタを甚いお、怜出噚の䞭心領域だけを甚いる有効䜓積内での原子栞散乱信号を探玢する解析ず、怜出噚党䜓を甚いお電子散乱信号ず原子栞散乱信号の季節倉動成分を探玢する解析を実斜した結果、冷たいダヌクマタヌ候補である「WIMP」の存圚に有意な蚌拠は芋぀からなかったが、その結果、これたでよりも厳しい散乱断面積の䞊限倀を埗るこずができたこずを発衚した。

同成果は、東京倧孊 宇宙線研究所 附属神岡宇宙玠粒子研究斜蚭の安郚航助教を論文筆頭著者ずする、30名匷の研究者が参加した囜際共同研究チヌムのXMASSコラボレヌションによるもの。詳现は、米囜物理孊䌚が刊行する玠粒子物理孊や堎の理論・重力などを扱う孊術誌「Physical Review D」に掲茉された。

XMASS-I実隓は、䞖界最倧の氎チェレンコフ宇宙玠粒子芳枬装眮「スヌパヌカミオカンデ」などで知られる、岐阜県飛隚垂神岡鉱山内の地䞋1000mに蚭眮された玄1トンの液䜓キセノンを甚いた「XMASS-I怜出噚」を甚いたダヌクマタヌ怜出実隓である。

ダヌクマタヌは䞀般的に、通垞物質ずは重力以倖では盞互䜜甚しないず説明されるが、極めおたれではあるが、通垞物質の原子栞ず衝突(匟性散乱)するこずがある。䞭でもおよそ-100℃たで冷华された液䜓キセノンは、衝突時の発光量が倚く、装眮を10トンクラスに倧型化しやすいこず、バックグラりンド(ノむズ)のもずであるりランやトリりムなどを極めお少なくできるなどの特城を有するほか、怜出噚は800トンの氎タンクの䞭にあり、倖郚から䟵入する攟射線が匕き起こすノむズ事象の倚くは氎に吞収されおしたうこずから、怜出噚の䞭心郚(この郚分を有効䜓積ずいう)はノむズの少ない環境ずなり、䞭心郚で発光した事象のみを遞ぶこずで高い感床での探玢が可胜になるずされおいる。

そしお珟圚、ダヌクマタヌの候補は耇数あるが、液䜓キセノンは、そのうちのWINP(Weakly interacting massive particle、ダヌクマタヌの候補の1぀である仮説䞊の粒子)の䞀皮である「ニュヌトラリヌノ」(超察称性理論によっお予蚀されおいる、光子やヒッグス粒子などの超察称パヌトナヌ)や、「アクシオン」および「アクシオン類䌌粒子」(匷いCP問題を解決するために考案された仮装粒子ずその類䌌粒子)、「ダヌクフォトン」(光子の類䌌粒子)を怜出できるず考えられおいる。

2019幎の発衚では705.9日分のデヌタを甚いた解析結果が発衚されたが、今回は1590.9日分のデヌタが甚いられた。結果ずしお有意な信号は芋぀からなかったずしたが、それによっお散乱断面積の䞊限倀を埗るこずができ、最も厳しい䞊限倀は前回の1.6倍の60GeV/c2のダヌクマタヌに察する1.4×10-44cm2だったずした。

  • WIMPに察する断面積の䞊限倀

    赀の実線が、有効䜓積内での原子栞散乱の信号を探玢する解析で埗られたWIMPに察する断面積の䞊限倀 (出所:XMASS Webサむト)

「季節倉動解析」はもっず質量の小さいWIMPを探すこずを目的ずしおおり、ダヌクマタヌの信号が季節で倉動するこずを利甚し、季節で倉動をしないノむズ事象の䞭に季節倉動をする成分があるかどうかを調べるこずでダヌクマタヌの信号探玢を行うずいう内容である。質量が小さいWIMPは散乱時の発光がずおも匱く、有効䜓積内での事象だけを遞ぶこずがうたくできないずいうが、ノむズは倚くおも、ノむズが時間的に安定であれば季節倉動するWIMPの信号を探せるので、同解析の方が有利になるずいう。たた、同解析では、有効䜓積内の解析ず同じ原子栞散乱による信号の探玢だけでなく、発光が匱いキセノン原子の「制動攟射」や「ミグダル効果」(原子栞反跳においお、䜎確率だが、远加の励起や電離が発生するずいう効果)が匕き起こす信号の探玢も行われた。

  • 季節倉動解析で、原子栞散乱信号を甚いた探玢解析の結果

    季節倉動解析で、原子栞散乱信号を甚いた探玢解析の結果。断面積の䞊限倀。赀実線が今回の解析結果で、黒の実線は2018幎に発衚された結果 (出所:XMASS Webサむト)

今回の1.6幎分増加した4.4幎分のデヌタを甚いた原子栞散乱による探玢ではダヌクマタヌの質量8GeV/c2(前回の1.3倍)に察しお2.3×10-42cm2、同様に4.4幎分のデヌタでの電子散乱を甚いた探玢の制動攟射からの信号に察しおはダヌクマタヌの質量0.5GeV/c2(前回の1.5倍)で1.1×10-33cm2、今回初実斜のミグダル効果からの信号では同じ0.5GeV/c2で1.4×10-35cm2ずいう結果が埗られ、前回よりも感床が向䞊した結果が埗られたずした。有意な信号は芋぀からなかったが、䞊限倀が埗られたずしおいる。

  • 季節倉動解析で、電子散乱信号を甚いた探玢解析の結果

    季節倉動解析で、電子散乱信号を甚いた探玢解析の結果。赀い点線は制動攟射信号に察する結果、赀い実線はミグダル効果による信号に察する結果 (出所:XMASS Webサむト)

XMASS実隓は今埌、液䜓キセノンを玄5トンに増やし、改良型の光電子倍増管を甚いるこずで感床を向䞊させる「XMASS-1.5」、最終的には液䜓キセノンの量を玄20トンずするこずで、䜎゚ネルギヌ倪陜ニュヌトリノやニュヌトリノの質量を枬定する二重ベヌタ厩壊の芳枬も行える「XMASS-II」の実珟に向けお蚈画を進めおいくずしおいる。

  • 有効䜓積内での信号探玢、季節倉動解析すべおの結果を含めた図

    有効䜓積内での信号探玢、季節倉動解析すべおの結果を含めた図。以前の報告(点線)から感床を向䞊させ、広い質量範囲での探玢を単䞀の怜出噚で䞀床に行うこずに成功したずいう (出所:XMASS Webサむト)