日本通信販売協会、小林製薬に改善勧告処分 再発防止策の実施や提出求める

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は10月8日、会員である小林製薬に対して改善勧告の処分を行ったと発表した。健康被害をもたらした紅麹製品の回収が遅れたことなどを処分理由としている。小林製薬に対して再発防止策の実施や提出を求める。

JADMAは10月7日に理事会を開催し、「会員に対する処分規則」に則り検討した結果、小林製薬に対する改善勧告処分を決めた。小林製薬が紅麹製品の健康被害が生じた件で、食品衛生法違反による行政処分を受けたこと、消費者への注意喚起や製品回収の判断が遅れ重大な社会的影響を与えたことを重く受け止め、処分を決めた。

改善勧告処分では、消費者への注意喚起や製品回収の判断を速やかに行える社内体制を整備して再発防止を行うことや、再発防止のための改善計画を10月30日まで提出することを求めている。

今回の問題について、行政は小林製薬の製造管理の不備が要因だと発表している。健康被害に関する注意喚起や製品回収については、健康食品を摂取する消費者の安全を最優先に考え、原因究明に先立って、より早急な対応を行うべきであったことは、小林製薬も認めている。

今回の改善勧告はJADMAの規則において除名処分に続く重い処分だ。今後、十分な対応が見られない場合には、より重い処分も検討せざるを得ないという。

なお、JADMAは協会会員であることを示すジャドママークは適正な通信販売事業を行うことの証であり消費者の信頼の目安であることから、小林製薬に対してはこのことを十分に理解してジャドママークを使用することを求めている。