Tcl/Tkコアチームは現地時間2024年9月26日、バージョン9.0をリリースした。ソースコードはダウンロードページから入手できる。スクリプト言語のTcl(Tool Command Language)と、GUI開発ツールキットのTkを組み合わせたオープンソースだ。Tcl/TkはWindowsやmacOS、Linuxなど各環境で動作するクロスプラットフォーム性や、シンプルな構文のTclとTkによるGUIアプリケーションを容易に開発できる点が広く親しまれてきた。John Ousterhout氏が開発した1988年から数えると36年が経過している。

公式サイトによれば、Tclバージョン9.0は64ビット環境や広範なUnicodeコードポイント範囲のサポート、Zipファイルのドライブマウント、イベント通知機能にepollとkqueueが使用できる。Tk バージョン9.0は組み込みウィジェットとテーマのスケーリングに対応し、画像ファイルのメタデータとアルファチャネルへのフルアクセスに対応した。イベント通知機能を制御するコマンド「tk sysnotify」なども加わっている。なお、Tkバージョン9.0はTcl 8.6に対応していないため、公式情報を参考にTclスクリプトの移行を検証してほしい。