米DoubleVerifyの日本法人は9月25日、博報堂DYメディアパートナーズとの提携によりAIを活用した新ソリューション「AaaS with DV」について協業を開始したことを発表した。これにより、動画配信サービスのブランドセーフティを確保しながら高品質な掲載面への広告配信とその最適化が可能になるという。

同ソリューションは、博報堂DYメディアパートナーズが提唱する、テクノロジーの力で広告効果を最大化するAaaS(Advertising as a Service)と、DoubleVerifyがグローバル市場で培ったテクノロジーを組み合わせて、広告効果を最大化しながら事業目標の達成を支援するというもの。

AIアルゴリズムを活用した分析・入札・オペレーション管理によって、ブランドセーフティの確保と運用効率の向上、さらには費用対効果の高い広告配信を実現するとしている。広告主に対して高い付加価値の提供が可能とのことだ。

AIによる広告配信により費用を抑制

通常、優良広告面配信では通常配信と比較してその配信費用(CPM:インプレッション単価)が平均1.18倍だとされる。しかしAaaS with DVによる配信では、AIによる配信ペースやタイミングの最適化により、優良広告面配信に伴う費用上昇を通常配信に対して平均1.03倍に抑えられるという。また、AIでの最適化を実施していない優良広告面配信との比較では約13%のコスト削減が実現できるとしている。

  • AaaS with DVによる広告抑制効果

    AaaS with DVによる広告抑制効果

優良広告面配信の広告効果

DoubleVerifyが実施した実証の結果、優良広告面配信に伴う広告全体のパフォーマンス向上として、動画広告の視聴完了率が通常配信と比較して26%向上することが確認された。ブランドセーフティを担保した広告配信が視聴者の広告受容度を高め、動画広告が最後まで見られたと考えられるそうだ。

  • 視聴完了の割合も増えたという

    視聴完了の割合も増えたという