キヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)は9月20日、中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する「まかせてIT DX シリーズ」建設業の労働生産性向上と安全対策強化を支援する「建設業ソリューション」を提供開始すると発表した。
「建設業ソリューション」を提供する背景
政府はデジタル原則に照らした規制の見直しとして、これまでのアナログ規制の一掃を掲げており、少子高齢化が進むなか、あらゆる産業・現場において人手不足が顕在化し、デジタル技術を活用することで業務の代替、生産性の向上につなげることが期待されている。
建設業においては、現場の巡回・立ち合い業務のための複数現場への訪問や、事務作業のためだけに現場から事務所に戻るなど、アナログ的な業務が多く残っており、デジタル化、DX推進が求められているため業務効率化を実現するITの導入が不可欠だという。
そこで、同社ではDX実現に向けたITの計画策定から、機器の選定、導入、運用、保守までをトータルで支援する、まかせてIT DX シリーズに建設業ソリューションを追加。建設事業者の業務効率化に必要なサービスをトータルで提供することで、労働生産性の向上と現場作業員が安全に働くことのできる環境づくりを支援する。
「建設業ソリューション」の概要
同ソリューションは、建設事業者がITを活用して労働生産性を向上させるために必要なIT機器の選定、導入、運用、保守までをトータルで支援するサービス。「施工管理」「映像」「バックオフィス」「IT運用支援」の4分野で構成している。
クラウドで施工情報を一元管理することで、現場からの写真アップロードや情報のリアルタイム共有が可能なほか、PCやスマホ、タブレットなどで最新情報をどこからでも確認でき、業務の効率化と円滑なコミュニケーションを実現するという。
また、ウェアラブルカメラやネットワークカメラを活用した遠隔臨場※1 と複数現場の一括モニタリングにより、業務効率化と作業現場の安全対策を強化。
さらに、ITシステムにより、現場ごとの労務と原価の正確な管理を実現し、企業の生産性向上に貢献するとしている。
加えて、顧客の利用状況に合わせた最適なITシステム(ネットワークカメラ、スマホ・タブレット、パソコン、セキュリティ)の選定・導入を支援するとともに、導入しているIT機器の運用支援やトラブル発生時の障害切り分けを行い、業務に集中できる環境づくりをサポートする。
なお、価格はオープン、全国の300人以下の従業員を抱える建設業の企業をターゲットにしている。