日本ヒューレット・パッカード(HPE)は7月12日、産業技術総合研究所(産総研:AIST)の次世代AIスーパーコンピューターであるAI橋渡しクラウド(ABCI 3.0)を構築することを発表した。ABCI 3.0はクラウドサービスとして産官学に提供され、生成AIのためのLLM(大規模基盤モデル)の学習を促進するという。
産総研が2018年から提供しているABCIクラウドスーパーコンピューティングサービスは、スタートアップから総合電機メーカーにまで利用が拡大し、ゲノム解読や材料情報学を支えるAI技術、大規模言語モデル(LLM)の開発など、さまざまな研究を支えている。
ABCI 3.0スーパーコンピューターは「NVIDIA Quantum-2 InfiniBandネットワーク」で相互接続され、「NVIDIA H200 Tensor コアGPU」を搭載したHPE Cray XDシステムにより、HPEとNVIDIAが共同で構築し、半精度理論最高値(16 bit)が約6.2EFLOPS(エクサフロップス)を達成する予定。
これにより、国内最速と見込まれるAI性能を備えたスパコンABCI 3.0がAIワークロードの計算資源に対する需要に対応する。