Googleはこのたび、Google Workspace Blog「Double Calculation Speed in Google Sheets Plus New AI Feature」において、Googleスプレッドシートに最近追加された新機能と機能改善について解説し、その中でChromeとEdgeを使用した場合の計算速度が2倍に向上したことを伝えた。
WasmGCの導入によって高速化を実現
Googleによれば、Googleスプレッドシートは最近のアップデートによって計算速度が2倍になり、数式の実行やピボットテーブルの作成、条件付き書式の使用などのエクスペリエンスが大幅に向上したという。この高速化は、WebブラウザとしてChromeもしくはMicrosoft Edgeを使用している場合に有効になる。
Googleスプレッドシートでは、高速化のためにバックグラウンドでWasm(WebAssembly)を使用している。今回の計算速度の向上は、Wasmのガーベジコレクター「WasmGC」を導入した効果によるものだとGoogleは説明している。WasmGCに対するChromeチームの取り組みは、次のページで詳しく紹介されている。
現時点ではこの高速化の恩恵を受けられるのはChromeとEdgeのユーザーのみだが、将来的にはSafariとFirefoxでもこの改善が利用できるようになる予定とのこと。またChromeチームでは現在、初期読み込み時間の短縮や、コピーと貼り付けのパフォーマンスの向上にも取り組んでいることが明らかにされた。
AIの統合によるイノベーションも加速
Googleスプレッドシートには、計算速度の向上のほかにも新機能が続々と登場している。Google Workspace Blogでは、最近のアップデートで利用可能になった次のような機能が紹介されている。
- Gemini for Workspaceによる新しいサイドパネルの導入(関連記事:Google Workspaceの複数のアプリでGeminiサイドパネルが利用可能に | TECH+(テックプラス))
- 表データを素早く書式設定できるテーブル機能の追加(関連記事:Googleスプレッドシートで表データを素早く書式設定できる「テーブル」機能 | TECH+(テックプラス))
- カスタム通知によるプロジェクト管理の改善(関連記事:Google スプレッドシートにセルの変更をメールで通知する新機能 | TECH+(テックプラス))
Googleは今後も引き続き、AIを利用した基本機能の強化を進め、Googleスプレッドシートを戦略的な意思決定を可能にする強力なプロジェクト管理ツールに進化させていくとのことだ。