エクサウィザーズ子会社のExaMDは6月28日、第一三共が掲げるトータルケアエコシステムの構築に向け、早期乳がん患者を対象としてウェアラブル端末を用いて身体活動量を評価する臨床研究「TRACK-BC」を共同で開始したことを発表した。2025年度中の解析終了を目指す。

  • ExaMDと第一三共が共同で研究を開始する

    ExaMDと第一三共が共同で研究を開始する

今回の取り組みの目的

今回の研究ではウェアラブル端末「Fitbit」と患者情報を記録するスマートフォンアプリを使用する。術前化学療法を開始する早期乳がん患者の化学療法に伴う身体活動量の変化量を明らかにすること、および、身体活動量の変化と身体や精神の状態変化の関連性を評価することを目的に試験を実施する。約100人の早期乳がん患者の参加を予定しているという。

乳がんは生産年齢人口に含まれる45~54歳の罹患率が高いとされており、女性の就労を含む社会的な問題の一因とされる。この研究により身体活動量の低下時期などを明らかにすることは、治療を受けながら働く女性の就労スケジュールやライフイベントの計画、仕事の配分、休息やサポート体制の確保などへの貢献が期待される。

第一三共のトータルケアエコシステムについて

トータルケアエコシステムは第一三共が開発を進めているエコシステムで、患者や生活者一人一人の困りごとを解決してウェルビーイングを実現することを目的とする。健康や医療領域の企業や団体、データプロバイダー、IT企業などが協働する事で、健康促進から予防・治療・予後ケアにわたるトータルケアソリューションの創出を目指す。