NTTデータグループの海外事業会社であるNTTデータインクは6月11日、インドで製薬企業向けにSaaSソリューションを提供しているProvenTech Consulting Private Limited(プロベンテック)を買収すると発表した。買収額は非公表。100%子会社であるドイツのNTT DATA Business Solutions AG(NDBS社)を通じて買収する。同買収を通じ、SAP関連サービスおよびアセットの強化につなげる考えだ。

  • NTTデータグループは2025年度までにM&A(合併・買収)に約1000億円投資する方針を掲げている

    NTTデータグループは2025年度までにM&A(合併・買収)に約1000億円投資する方針を掲げている

NTTデータグループは1月、国内事業の成長に向け、2025年度までにM&A(合併・買収)に約1000億円投資すると発表した。同社は4月に、東証プライム上場の独立系システム開発のジャステックに対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表。買い付け総額は約340億円。また5月には360億円を投じてマレーシアの決済代行大手GHLシステムズを買収すると発表した。

NDBS社は、SAPソリューションのコンサルティングおよびマネージドサービスをグローバルに展開している。インドのプロベンテックはSAP関連ソリューションおよび業界特有製品のコンサルティング、システム導入、マネージドサービスを提供するとともに、同社独自のSaaSソリューションを展開している。

NTTデータインク エグゼクティブ・バイス・プレジデント(EVP)のノルベルト・ロッター氏は「今回の買収により、注力領域の一つである製薬・ライフサイエンス分野において、事業成長をさらに加速させることができる。複数の地域にわたる当社のSAP関連サービスを補完する優れたものになると確信している」とコメントしている。