Kaspersky Labはこのほど、「KVRT for Linux: malware scanner for Linux systems|Kaspersky official blog」において、無料のLinux専用ウイルス駆除ツール「Kaspersky Virus Removal Tool (KVRT) for Linux」のリリースを発表した。
「Kaspersky Virus Removal Tool for Linux」の概要
Kaspersky Virus Removal Tool for Linux(以降、KVRT for Linuxと呼称)はLinux専用のウイルス駆除ツール。既知のウイルスをシステムから検出し駆除する。システムのリアルタイム検出や監視機能はない。
動作条件は次のとおり。
- CPU:x86_64アーキテクチャをサポートする1GHz以上のCPU
- メモリ:1GB以上
- 補助記憶装置:1GB以上の空き容量
- その他:ネットワーク接続必須
動作確認済みのディストリビューションは次のとおり。
- AlmaLinux OS 8以降
- AlterOS 7.5以降
- Astra Linux Common Edition 2.12以降
- CentOS 6.7以降
- Debian GNU/Linux 10.0以降
- EulerOS 2.0以降
- Linux Mint 19.2以降
- openSUSE Leap 15.0以降
- Oracle Linux 7.3以降
- Red Hat Enterprise Linux 6.7以降
- Rocky Linux 8.5以降
- SUSE Linux Enterprise Server 12.5以降
- Ubuntu 12.04以降
- Uncom OS Home / Business / Education / Enterprise 2.2以降
- ALT Linux Workstaton / Workstation K / Server / Education 8以降
- ROSA Linux Workstation / Server 12以降
- RED OS 7.3以降
入手方法と使い方
KVRT for Linuxは次の公式サイトから入手することができる。WebサイトはデフォルトでKVRT for Windowsのダウンロードボタンのみを表示しており、KVRT for Linuxを隠している。そのような場合は、ページ下部の「SHOW OTHER PLATFORMS」ボタンをクリックすることでKVRT for Linuxのダウンロードボタンを表示できる。
KVRT for Linuxには自動のデータベース更新機能がない。そのため、毎回公式サイトから新しくツールをダウンロードして実行する必要がある。データベースの更新は1日数回程度実施される見込み。
KVRT for LinuxはGUIおよびCUIの双方に対応しておりインストールする必要はない。管理者(root)権限で実行するとシステムメモリ、ブートセクター、その他の重要な領域を含め検査することができる。通常のユーザーアカウントでも実行できるが、この場合は機能が制限される。
なお、このツールは手動で実行する必要があり、スケジュールされた実行はできない。使い方の詳細は専用のヘルプサイト「Running the application」から確認することができる。