NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は5月29日、日本電信電話(以下、NTT)が開発し提供するLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)「tsuzumi」について、サービスへの組込みや、業界・業務に特化したAIモデルの開発を進めるため、「tsuzumiパートナープログラム」に参画するパートナー企業の募集を開始することを発表した。

NTTは3月にtsuzumiの商用提供開始を発表していた。その中で、自社サービスへtsuzumiを組み込んで展開したい「ソリューションパートナー」、tsuzumiをベースに自社が保有する業界・業務特化の知見によってカスタマイズしたい「モデルパートナー」、tsuzumiを用いたインテグレーションを支援する「インテグレーションパートナー」の募集について発表した。

今回の募集は「ソリューションパートナー」と「モデルパートナー」が対象。「インテグレーションパートナー」については、準備ができ次第の公表を予定しているとのことだ。

  • 「ソリューションパートナー」「モデルパートナー」の募集を開始する

    「ソリューションパートナー」「モデルパートナー」の募集を開始する

ソリューションパートナー

tsuzumiをパートナー企業が保有するサービスに組み込み、サービスのアップグレードを志向する企業をソリューションパートナーと呼ぶ。NTT Comはソリューションパートナーに対し、サービスへのtsuzumiの組込みを支援しサービスの付加価値向上に寄与する。

ソリューションパートナーは第1弾の募集を5月29日に開始すると同時に、6月上旬まで応募に関する質問を広く受け付ける。集まった質問は6月中旬をめどに回答を公開する。募集期間は8月31日まで。

モデルパートナー

tsuzumiの特長でもある、小型・軽量でカスタマイズ性が高い点を生かして、特定の業界・業務に特化したtsuzumiの提供に向け、チューニングに必要なデータを提供可能な企業をモデルパートナーと呼ぶ。

モデルパートナーが保有しているデータやノウハウをもとにtsuzumiのチューニングを進め、業界・業務に特化したtsuzumiを構築してNTT Comと共同でマーケティングおよび拡販を実施する。

なお、今回の募集において、業界特化領域は「金融」および「自治体」、業務特化領域においては小売や観光などの「接客」、または、医師や薬剤師など資格が必要な「エキスパート支援」を注力テーマとして設定しパートナーを募集する。

モデルパートナーの第1弾募集に伴う質問の受け付けと回答公開日程はソリューションパートナーと同じだ。しかし、モデルパートナーのみ1次募集(5月29日~6月30日)と2次募集(7月1日~7月31日)に分かれる。

インテグレーションパートナー

インテグレーションパートナーは、tsuzumiを利用したソリューションのコンサルティング提案からインテグレーションまで行い、事業拡大を志向する企業。NTT Comはtsuzumiの検証環境と個社別チューニングに関する各種アセットの提供、パートナー企業によるコンサルティング提案から個社別構築に関する支援を実施する。

  • パートナーの取り組みイメージ

    パートナーの取り組みイメージ

  • 募集スケジュール

    募集スケジュール