ビースペ、デジタル著作権売買プラットフォーム「BEAT SPACE」をスタート

ビースペは6月1日、デジタル著作権売買プラットフォーム「BEAT SPACE」のサービス提供を開始する。「アーティストの価値を最大化する」をテーマに、アーティストが創造したデジタル作品の著作権や利益の分配をスムーズに行える環境を提供する。

ビースペが提供を開始する「BEAT SPACE」は、デジタル作品の著作権を売買できるプラットフォーム。楽曲をはじめとする映像、写真などのさまざまなデジタルコンテンツの著作権を売買が可能なため、アーティストは自らの作品をプラットフォーム上で直接販売できる。一方、購入者は、「BEAT SPACE」で購入した作品の著作権を100%保有できる。

音楽業界における著作権の取り扱いは複雑で、楽曲や作品の著作権は複数の関係者によって所有されることが一般的だった。「BEAT SPACE」は、著作権の管理や売買を簡易化し、利益の分配をスムーズに行うことで、アーティストが自らの楽曲や作品に関する権利を明確に理解し、簡単に管理、売買できる環境を提供する。従来の音楽ビジネスモデルでは、アーティストの収益は限定されていたが、直接的な売買取引が可能な「BEAT SPACE」を使うことで、アーティストはより多くの利益を得ることが可能だ。

一般的に、アーティスト活動に至るまでのハードルの高さの原因として、音楽事務所への所属がある。その他にも、楽曲制作、楽曲のミックス/マスタリング(楽曲全体の音をまとめ上げて音楽を聴きやすく仕上げる工程)の依頼、リリースする際のジャケット写真作成依頼、配信手続きまで、多くの時間と費用が必要になる。「BEAT SPACE」では、それらを全てをサイト内で完結し、最終工程の配信手続きまでの工程を、非常に安価かつスピーディーに行うことができる。

さらに「BEAT SPACE」は、音楽を作るビートメイカーとアーティストのマッチングも実現。ビートメイカーは「BEAT SPACE」を通して、自身のビートをアーティストやライセンサーに直接売り込むことができる。新たに作成するビートに加え、過去のコンペティションで選ばれず、使う機会がないまま失われていたビートをプラットフォーム上で販売する事で、眠っている数々のビートが必要な人に届いてほしいとしている。

ビースペは、自社の原点には、急速に変化する音学業界において、アーティストが自身の才能を最大限に発揮できる環境を提供し、彼らの輝かしい未来をサポートしたいという思いがあるとし、「音楽は人々の心を豊かにし、文化を形作る重要な要素です。しかし、現代の音楽業界では、楽曲の制作や発信における課題が多く存在します。特に、アーティストや作曲家が才能を開花させる機会が限られていることや、著作権や収益の分配における複雑さが挙げられます。今まで日本の音楽業界においてアーティストは、事務所やレーベルに所属することが一般的でした。音楽事務所は才能あるアーティストを見つけ、育てて宣伝する為の費用や時間を投下し、アーティストは倍率の高いオーディションを突破し、権利を事務所に預けることで、活動の場を得ることができました」とその課題を示した。

「最近ではSNSの普及により、趣味で楽曲制作をしている人が注目を浴び、一夜にして有名アーティストの仲間入りを果たすこともあり、古い音楽業界の形態が崩れつつあります。また、楽曲はCDを購入するのではなく、ストリーミングサービスが主流となったデジタル時代において、収益の源泉や流通ルートが変化し、アーティストが収益を得るための新たなビジネスモデルが必要になっています。十分な才能を持ちながら、時間やお金がかかる為にアーティストへの道を諦めてしまう人の願いを叶える為に開発したプラットフォームが『BEAT SPACE』です」とその想いを述べた。

「BEAT SPACE」は、シンプルかつ公正な著作権売買プラットフォームとして、今後は取扱ジャンルを楽曲・画像・動画・IPへと拡大、音楽カタログの販売や音楽原盤権のNFT商品の導入を予定している。新たなデジタル時代に適したビジネスモデルを導入し、クリエイターが収益を得るための新たな機会を追求し続けていく考えを示した。