米Amazon Web Servicesは4月23日(現地時間)、生成AIサービス「Amazon Bedrock」の新機能を発表した。同サービスは、主要な基盤モデルを、生成AIアプリケーションを迅速に構築・展開するために必要な機能やセキュリティと合わせて提供するもの。
新機能「カスタムモデルインポート」
Amazon Bedrock では、AI21 Labs、Amazon、Anthropic、Cohere、Meta、Mistral AI、Stability AI などが提供する主要な基盤モデルを利用できる。
ただし、医療や金融業界では、自社データを用いて公開されたモデルを専門領域用途向けにカスタマイズするユースケースが増えているという。
今回、こうしたニーズに応えるため、新機能としてカスタムモデルインポートが発表された(プレビュー版)。
従来、ユーザーが自身の専有データを利用してこれらのモデルをカスタマイズする場合、「Amazon SageMakerを利用して、スクラッチでモデルの学習を行う」または「公開されたモデルの高度なカスタマイズを行う」必要があった。
カスタムモデルインポートを利用することで、ユーザーは自社のカスタムモデルをAmazon Bedrock にインポートして、フルマネージドな API としてアクセスできるようになる。
Amazon SageMakerやその他のツールでカスタマイズしたモデルを、数クリックで Amazon Bedrock に簡単に追加できるという。
新機能「Guardrails for Amazon Bedrock」
生成AIの安全性を確保するサービスとして、「Guardrails for Amazon Bedrock」の一般提供が開始された。同サービスは、アプリケーション要件と、責任あるAIポリシーに合わせてカスタマイズされた保護機能を提供し、有害コンテンツを最大85%ブロックすることが可能だという。
ガードレールを作成するには、ユーザーのアプリケーションのコンテキストにおいて許可されないトピックを、自然言語で定義すれば良い。
また、ヘイトスピーチや、人を傷つける言葉、性的表現、プロンプトインジェクション、脅しといったさまざまな領域をフィルタリングするための閾値のほか、個人情報や機密情報、冒涜表現、特定の禁止用語を削除するためのフィルターを設定することもできる。