Microsoftは4月2日(現地時間)、Windows IT Pro Blog「When to use Windows 10 Extended Security Updates」において、Windows 10のサポート期間を有償で延長する「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU: Extended Security Update)」を利用する際の料金体系のオプションとして、従来の5-by-5ライセンスおよびWindows 365の利用に加えて、新たにクラウドベースの更新管理ソリューションを介してアクティベーションする方法を発表した。この新しい方法でライセンスを契約した場合は、定価から最大25%の割引を受けられる。
拡張セキュリティ更新プログラムを取得する3つのオプション
Windows 10は2025年10月14日にサポート終了を迎える。この日以降はWindows 10に対する更新プログラムは配信されなくなるが、拡張セキュリティ更新プログラムを有償で契約することにより、追加で最大3年間まで重要なセキュリティ更新を受け取ることが可能になる。拡張セキュリティ更新プログラムは年間サブスクリプションとして契約できる。
Microsoftは、これまで拡張セキュリティ更新プログラムを契約する方法として、2つのオプションを用意していた。1つはこれまで通りの5-by-5ライセンスを購入する方法で、ライセンス認証キーをダウンロードして個々のWindows 10デバイスにそれを適用する。この場合、1年目の利用料金はデバイス1台あたり61米ドルであり、2年目以降も利用する場合は連続して使う1年ごとに2倍になる。
2つ目のオプションは、Windows 10デバイスを、Windows 365を利用するためのクライアント端末として利用するもの。Windows 365でWindows 11のクラウドPCを利用している場合、そのクライアント端末として使用するWindows 10に対しては、追加の手続きなしで自動的に拡張セキュリティ更新プログラムが適用される。この場合の利用料金はWindows 365サブスクリプションに含まれており、追加料金は発生しない。
上記2つのオプションに加えて、今回新たに発表されたのが、Microsoftのクラウドベースの更新管理ソリューション(Microsoft IntuneまたはWindows Autopatch)を利用している組織に向けた特別オファーである。該当するユーザーは、この特別オファーによって、定価の最大25%割引でESUクラウドアクティベーションライセンスを購入できる。このラインセンスは、対象の更新管理ソリューションで管理されるWindows 10デバイスに適用し、セキュリティ更新が受け取れるようになる。1年目の利用料金は1ユーザーあたり45米ドルだという。
最終目標はあくまでもWindows 11への移行
Microsoftは、最終的な目標はWindows 11に移行することであり、拡張セキュリティ更新プログラムはあくまでも移行完了までの一時的な橋渡しに過ぎないと強調している。
拡張セキュリティ更新プログラムにはCritical(緊急)およびImportant(重要)とされるセキュリティ修正が含まれるものの、新機能やセキュリティ以外の修正は含まれていない。また、Windows 10 のテクニカルサポートも延長されない。テクニカルサポートが受けられるのは、拡張セキュリティ更新プログラム自体のインストールや、更新自体が原因で発生した可能性のある問題に対処する場合に限られるとのことだ。