小林製薬、問題の可能性のある特定ロットの番号を公表 52社の原料供給先にも回収を要請

医薬品メーカーの小林製薬は3月25日、製品の購入者に腎疾患が確認されて自主回収を発表していた紅麹関連製品について、問題のある可能性のある製品の製造番号を公表した。小林製薬では、企業向けに販売している紅麹原料について、子会社を通じて、紅麹原料を使用した製品の回収を行うよう、要請しているという。

小林製薬は3月22日、機能性表示食品のサプリ「紅麹コレステヘルプ」の購入者に、腎疾患が確認されたことを発表した。小林製薬が、「紅麴コレステヘルプ」やそれを使用している紅麹原料の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に同社の想定していない成分を含む可能性が判明したとしている。小林製薬では、「紅麴コレステヘルプ」を含む5製品について、自主回収を行うことを発表していた。

3月25日に小林製薬が行った追加報告によると、3月24日時点で、3月22日以降に、新たに20件の症例を確認したという。同社が把握している腎疾患の入院症例数は合計26件に達したとしている。

小林製薬では、3月24日時点で、直近1年で製造した製品の検査を行ったところ、同社の想定していない成分を含む可能性がある紅麹原料を使用した製造番号が分かったという。

問題がある可能性があるのは、ドラッグストアやECサイトで販売していた14種類と、通販で販売した4種類だとしている。

小林製薬が発表した当該の製造番号は以下の通り

<ドラッグストアなどの店舗やECサイトでの販売分> 計14種類

製造番号:J3017、X3037、X3027、X3017、H3057、H3047、H3037、H3027、H3017、F3037、F3027、E3037、E3027、D3079

<当社の通信販売を通じての販売分> 計4種類

製造番号:X304、H306、G301、E301

 

太字で示したものについては、入院症例が確認された製造番号だという。

小林製薬では、紅麹原料を、食品原料として企業にも提供を行っていた。小林製薬は3月22日から、提供していた取引先52社に個別に連絡し、紅麹原料を使用した最終製品の回収の協力を要請しているという。

小林製薬が2023年に製造した紅麹原料は18.5トンであり、87%に当たる16.1トンを企業向けに提供していたとしている。

18.5トンのうち、「紅麴コレステヘルプ」に使用しているものと同じ紅麹原料に、同社が想定していない成分を含んでいる可能性があるという。

残りの9.2トンは、食品や食品の着色などに使用されているもので、同社が想定していない成分は含んでいないことが確認されたとしている。