大日本印刷(DNP)は1月29日、宅配・通信販売・物流などの事業者や生活者が使用する配送伝票において、一部の製品で使用されていたプラスチックシートを紙に切り替えることで環境に配慮した製品を開発し、2024年1月に本格販売を開始することを発表した。

同製品はヤマト運輸の「複数の複写式配送伝票を一体化した配送伝票」(複数口伝票)で2023年10月より採用されており、プラスチックシートを強度の高い紙に切り替えることで、サプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1‐3)を現行品と比較して約40%削減したということだ。

  • (左)複数口伝票のイメージ、(右)1つづりの複数口伝票を分けて、複数の荷物に貼り付けることができる

    (左)複数口伝票のイメージ、(右)1つづりの複数口伝票を分けて、複数の荷物に貼り付けることができる

スマートフォンなどの普及やコロナ禍での外出制限などによりオンラインショッピングなどによる配送量が増え、荷物に貼付される配送伝票の数量も増加。これともない、荷物に貼付する配送伝票の数量も増加している。

そのうち、2個口以上を発送する場合に使用されている複数口伝票は送り先ごとに接着されており、剥がす際の破れを防ぐため従来はプラスチックシートが使用されていた。DNPは紙や接着剤の種類等の材料構成を最適化するとともに、製造工程を見直すことで、現行品と同等の品質を有し、かつ環境に配慮した複数口伝票の開発に成功した。