宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月19日、1月19日22時40分(日本標準時)に、小型月着陸実証機(SLIM)の月着陸に向けた2回目の軌道高度変更(近月点降下マヌーバ#2、PDM2)を実施、正常に終了したことを発表した。

  • 月面着陸に挑む小型月着陸実証機「SLIM」

    月面着陸に挑む小型月着陸実証機「SLIM」 (C)JAXA

この高度変更によりSLIMは近月点高度が15km、遠月点高度が600kmの楕円軌道へと軌道変更されることとなる。この後、1月20日00時00分ころ(日本標準時)に月面に向けた着陸降下を開始。約20分をかけて月面着陸を目指すことを予定している。

  • 月面着陸に向けたスケジュール

    月面着陸に向けたスケジュール (C)JAXA

SLIMは、月への100mオーダーという高精度着陸技術の実証と、軽量な月惑星探査システムの実現による月惑星探査の高頻度化の2つの実現を目指して実施されているミッション。特にピンポイント着陸は、2000年代に打ち上げられた月周回衛星が撮影した高解像度な画像をもとに、月のどこにあるどういった岩石にアプローチしたいといった研究者ニーズに応えることを可能とする技術で、今後の月の水探査における、太陽光が1年を通してまったく当たらない永久影の境目に降り立つためにも実用化が求められている技術となる。

なお、JAXAでは、1月19日23:00よりJAXA相模原キャンパスにて月面着陸の運用を行ってる様子をJAXA YouTube公式チャンネル「JAXA Channel」にてライブ配信する予定としている