市場調査会社のGartner(ガートナー)は1月16日(米国時間)、2023年の半導体市場規模が前年比11.1%減の5330億ドルとなったこと、ならびに同年の半導体デバイス企業の売上高ランキングトップ10を発表した。
それによると、2023年は半導体メモリ市場が前年比37%減と半導体前セグメント中で最大の下げ幅を記録するなど、逆風が吹き荒れることとなった。製品別に見ると、DRAMが同38.5%減の484億ドル、NANDが同37.5%減の362億ドルとなっており、メモリ市場を除いた半導体市場規模は同3%減にとどまっており、生成AIのほか、自動車、防衛・宇宙なども堅調な伸びを示したという。こうした影響は、多くの半導体メーカーに現れ、同社によると2023年に売上高を前年比でプラス成長とできたのは、上位25社中9社のみで、10社は2桁のマイナス成長を記録したという。
また、この25社の売上高を合計した額は前年比14.1%減で、市場占有率は74.4%となり、前年の77.2%から低下したという。
半導体メモリ分野の大きな落ち込みにより、売上高ランキングにも変化が生じており、トップは2022年のSamsung Electronicsではなく、前年2位のIntelが前年比16.7%減の487億ドルながら返り咲いた。2位に転落したSamsungの売上高は同37.5%減の399億ドルにとどまった。3位は前年同様のQualcommで同16.6%減の290億ドル。4位は前年6位のBroadcomが同7.2%増の256億ドルで、そして5位には生成AIで急成長を遂げたNVIDIAが同56.4%増の240億ドルという驚異的な伸びを示しランクイン。始めてトップ5入りを果たした。
6位は前年4位のSK hynixで、同32.1%減の228億ドル。7位は前年同様のAMDで同5.6%減の223億ドル。8位は前年11位のSTMicroelectronicsで、主に自動車関連が堅調であったことから売上高は同7.7%増の171億ドルとしている。9位は前年同様Appleで同5.8%減の171億ドル、そして10位は前年8位のTexas Instruments(TI)で、同12.2%減の165億ドルとなっている。
なお、これら上位10社の売上高合計は同8.8%減の2690億ドルで、市場占有率は49.3%となったという。