米シスコシステムズ(シスコ)は12月21日、オープンソースのクラウドネイティブセキュリティ技術を開発するIsovalentを買収することで合意したことを発表した。買収金額など詳細は非公開。これにより、エッジ保護を強化する狙いという。

eBPF技術に貢献してきたIsovalent

Isovalentはクラウドネイティブなセキュリティとネットワーキングを手がけるベンチャー企業。2021年にGoogle、MicrosoftらとeBPF Foundationを立ち上げている。

eBPF(extended Berkley Packet Filter)とは、カーネルでソースコードの変更などが可能なカーネル内の仮想マシン。Isovalentは同技術への貢献で知られており、eBPFベースのネットワーキング/オブザーバビリティ「Cilium」などの製品を持つ。

買収後、Isovalentはシスコのシスコセキュリティクラウド事業部に入る予定という。「アプリケーション、仮想マシン、コンテナ、クラウド資産などで構成される分散環境において、ネットワークやアプリケーションのパフォーマンスを妨げることなく、全体の可視性を確保したセキュリティ制御ができる」とシスコは説明している。

買収は2024年第3四半期(2024年2月~4月期)に完了を見込む。買収後もシスコはIsovalentの製品提供を継続する予定としている。