SpaceXがパラシュートメーカーPioneer Aerospaceを220万ドルで買収した模様だ。公開情報に基づくと、SpaceXにとって2社目の買収になるという。
SpaceXが買収したというPioneer Aerospaceは、パラシュート発明家のJames Floyd Smith氏らが1938年に創業した企業で、シルクに代わってナイロン素材を採用するなどの革新を起こした。
第二次世界大戦を経て、米航空宇宙局(NASA)の宇宙船向けにシュートを製造しており、1999年には国際宇宙ステーションの緊急帰還カプセルであるX-38向けに700平方メートル近くある世界最大のパラフォイルを製造している。
Space Xとはすでに提携関係にあり、2020年にSpaceXのCrew Dragon向けのパラシュートを製造している。歴史ある会社だが、1988年にAerosafety Systems Groupの一部となり、その後Safranがこれを買収、2022年にSafranはAviation Safety ResourceにPioneer事業を売却した。
Aviation Safety Resourceが2023年11月1日に米連邦破産法11条の適用を申請、その一部としてSpaceXにPioneerを売却した。
Elon Musk(イーロン・マスク)氏が2002年に創業し、現在もCEOを務めるSpaceXは2021年に小型衛星のSwarmを5億2400万ドルで買収しており、それと比較すると破格の買収金額となった。The Informationが11月28日付で報じている。