Microsoftは10月13日(現地時間)、Windows 10向けサポートページの「既知の問題」において、セキュリティ更新プログラム「KB5031356」がインストールできない問題を解消したと報告した。KB5031356はWindows 10 22H2および21H2向けに2023年10月10日にリリースされたが、複数のユーザーから正常にインストールが完了できないという問題が報告されていた。Microsoftは既知の問題のロールバック (KIR)を利用してこの問題を解決したという。

  • Windows 10 22H2の「既知の問題」ページ

    Windows 10 22H2の「既知の問題」ページ

KB5031356はWindows 10のセキュリティ問題を修正する目的でリリースされた。しかしMicrosoftによれば、この更新プログラムを適用しようとすると、インストールの進行状況が表示された後に、正常にインストールが完了できない可能性があるという。このときに表示される一般的なエラーコードは「エラー 8007000D (ERROR_INVALID_DATA) 」で、問題が発生した場合はWindows Updateの[更新履歴]のページで確認できるとのこと。

Microsoftはこの問題を「既知の問題のロールバック (KIR)」機能を利用して解消したと報告している。KIRは更新プログラムのインストール時に既存のコードを残しておき、問題が発生した場合に、原因となる場所のコードを元のコードにロールバックすることで問題を回避する仕組みである。

KIRは自動的に適用されるが、すべてのデバイスに反映されるまでは発行から最大48時間のタイムラグが生じる可能性がある。もしKIRまだ適用が行われておらず、迅速に問題を解消したい場合に向けて、Microsoftではコマンドラインツールを使用した手動での解決方法も提示している。