キリンビバレッジと東京建物は、使用済みペットボトルを回収してペットボトルに再生する「ボトルtoボトル」水平リサイクルの取り組みを2023年10月より中野セントラルパークにて開始することを発表した。また、東京建物は使用済みペットボトルを回収するリサイクルボックスで回収したポリ袋の水平リサイクルも行うとしている。

日本では、使用済みペットボトルを回収後に幅広い用途でリサイクルされることが多く、「PETボトルリサイクル年次報告書2022」によると、2021年におけるボトルtoボトル水平リサイクルの実施割合は20.3%に留まっているとする。

これは、一度ペットボトル以外のPET製品に再生されたものをペットボトルに再生することは技術的に困難であるため。また、回収された使用済みペットボトルにゴミなどの異物が混在している場合も水平リサイクルすることが難しく、リサイクルに適した良質な使用済みペットボトルを安定的に確保することが課題となっているという。加えて、プラスチックを循環し続けるためには、再生PET樹脂のコストを抑える必要もあり、回収スキームの効率化も課題となっているとする。

そこで今回、キリンビバレッジと東京建物は、協同で水平リサイクルの取り組みを行い、リサイクルボックスの回収コスト低減と中間処理までのルートの効率化を図ることで、より低コストでのボトルtoボトル水平リサイクルの実現を目指すとしている。また、使用済みペットボトルを回収する際のポリ袋に関しても水平リサイクルの流れを広げることで、廃棄プラスチックを削減し持続可能な資源循環のスキームの確立を目指すともしている。

具体的な役割分担として、東京建物が中野セントラルパーク内に設置しているリサイクルボックスから使用済みペットボトルを回収し、首都圏環境美化センターにてペットボトルの中間処理を行った後、リサイクラーである豊通ペットリサイクルシステムズにて樹脂再生を行い、キリンビバレッジが再原料化・再生PETを使用した容器の飲料の製造を行うという。一方の使用済みポリ袋に関しては、首都圏環境美化センターで中間処理を行った後、J-CIRCULARSにて樹脂成型とポリ袋の製造を行い、それを再び東京建物に納品する流れとなっている。

  • ペットボトルとポリ袋、各それぞれの水平リサイクルの流れ

    ペットボトルとポリ袋、各それぞれの水平リサイクルの流れ(出所:東京建物)

なお両社は将来的には、東京建物が保有する他のビルや施設内に設置されているリサイクルボックスにも対象を広げ、水平リサイクルの取り組み規模を拡大させていく予定であるとしているほか、ポリ袋の水平リサイクルについては、中野セントラルパーク内の共有スペースとキリングループ本社内のリサイクルボックスを対象とした実証実験を行った後、設置先用途にあったポリ袋の形状やサイズなどをJ-CIRCULARSと検証したうえで、再商品化されたポリ袋のさらなる利用先拡大を目指すとしており、今後も今回の取り組みに限らず、さまざまな事業活動を通じて国内資源循環の推進に貢献したいとしている。