マンダムは9月12日、2022年に国際宇宙ステーション(ISS)に初めて搭載されたエタノールフリーのボディペーパー「ギャツビー スペースシャワーペーパー」を、2023年9月より全国の科学館ならびに博物館の一部で順次販売を開始する予定であることを発表した。

  • ギャツビー スペースシャワーペーパー

    ギャツビー スペースシャワーペーパー。頭皮用(左)とボディ用(右)の2種類が、実際にISSに搭載されたものと同じ仕様・パッケージにて販売される (提供:マンダム)

一般的なボディペーパーはエタノールを配合することによる気化熱を利用し、肌から熱を奪い清涼感を与えるメカニズムが採用されているが、ISS内では安全な環境を保つため、エタノールの使用は厳しく制限されているため、エタノールフリーで心地よい清涼感を実現することが求められていた。ギャツビー スペースシャワーペーパーでは、2005年から同社が取り組んでいるTRPチャネル研究によって生まれた「Kai-tech技術」をベースに、アルコールが使用できない環境でも清涼感を感じられる技術を開発し、エタノールフリーでも快適な心地よさを実現することに成功したという。

すでに2022年10月~2023年3月にかけて若田光一宇宙飛行士が携わったISS長期滞在ミッションに同製品は搭載された実績を有しているほか、2023年8月よりISS滞在を開始した古川聡宇宙飛行士のISS長期滞在ミッションでも搭載されることが決定している。

なお、同社ではエタノールフリーとしたことで、肌が弱い人や宗教上の理由でエタノールを使えない人でも安心して使用することができる製品で、火気を扱う場所などでも安心して利用が可能としているほか災害時などにも活用が期待されるとしており、今後も環境に制約がある場所であっても役に立てる製品開発を続けていくことで未来につなげていきたいとしている。

ギャツビー スペースシャワーペーパーは全国の科学館・博物館の一部のほか、マンダムオンラインショップでも販売されており、同オンラインショップではボディ用/頭皮用ともに各10枚入りで1100円で購入することができる。