サイバーエージェントは9月12日、AI(人工知能)やCG(コンピュータグラフィックス)を活用して広告効果の最大化を目指す制作スタジオ「極(きわみ)AIお台場スタジオ」をオープンしたと発表した。

同スタジオはLEDウォールや4Dスキャンなど最先端設備を備える。AIや3DCG、バーチャルプロダクションなど最先端技術を活用して広告の企画から撮影、制作、納品まで一気通貫で行うスタジオだ。

幅15メートルのLEDウォールを活用することで、ロケ地への移動時間の短縮につながり、天気、季節、ロケーションに限定されない撮影が可能になる。また現実では表現不可能な空間もCGで自由に作りだすことができるため、広告クリエイティブ表現の幅を拡張できるとしている。

  • LEDスタジオ(幅15メートル)

    LEDスタジオ(幅15メートル)

さらに、同スタジオには、著名人の「分身」となる公式デジタルツインの制作用撮影を行う3Dスキャンおよびモーションキャプチャシステムが備わっている。約180台のカメラで身体と顔を1度に撮影可能とする3Dスキャンシステムを搭載するほか、カメラやセンサーによって顔や身体、手の動きの特徴をとらえるモーションキャプチャシステムもスタジオ内に完備。

  • (左)3Dスキャンシステム:国内最大規模となる約180台のカメラでボディとフェイスを1度に撮影可能 (右)4Dスキャンシステム:顔から首周りの映像制作および機械学習向けにボリュメトリックキャプチャが可能

    (左)3Dスキャンシステム:国内最大規模となる約180台のカメラでボディとフェイスを1度に撮影可能 (右)4Dスキャンシステム:顔から首周りの映像制作および機械学習向けにボリュメトリックキャプチャが可能

また、4Dスキャンシステムも導入している。同技術により、顔から首周りの映像制作と、生成AIなどの機械学習向けにボリュメトリックキャプチャ(実在の空間を3次元のデジタルデータとして取り込み高品位に再現する技術)が可能となった。

同社は今後、4Dスキャンシステムで新たに取得したデータを活用し、さらなる生成AI技術の研究およびCG制作の効率化につなげ、新たなビジネス機会の創出を目指していく。