東邦ガスとオムロン ソーシアルソリューションズ(OSS)は、家庭用蓄電池を用いた新たな電力サービスの実証を、2023年9月より開始することを発表した。
1922年に創立された東邦ガスグループは、東海地方に根差したエネルギー事業者として、都市ガス、LPG、電気の供給などの提供を行ってきた。同社は今後、エネルギーの安全・安心および安定供給を変わらず確保しながら、カーボンニュートラルの推進、暮らし・ビジネスに役立つサービスメニューの拡充などに取り組むとしている。
一方のOSSは、独自のオートメーション技術を活用してさまざまな社会公共システムを創出しており、2023年9月には、常に価格が変動する電力の調達コストの低減に貢献するため、小売電気事業者向けの蓄電池遠隔制御サービス「POWER JUGGLING」の提供を開始する。
今回2社が実証を開始する新サービスは、電力需給ひっ迫時などのタイミングで、東邦ガスがPOWER JUGGLINGを活用して顧客先に設置された蓄電池を放電させ、その結果生じる逆潮流電力を買い取るもの。買い取り単価は、1kWhあたり基準額(東邦ガスの電力量料金単価・再生可能エネルギー発電促進賦課金・燃料費調整単価)＋3円に設定しているという。
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今回の実証の概要(出所:オムロン ソーシアルソリューションズ)
実証の対象は、OSS製の蓄電池および太陽光発電システムを所有しており、東邦ガスとの電気契約および卒FIT売電契約がある顧客。期間は2023年9月から2024年9月までの予定で、50台に達し次第募集を終了するとのことだ。
両社は同実証を通じ、サービスに対する顧客満足度などを検証するとともに、バーチャルパワープラント(VPP)の早期商用化を目指す。そして今後も、持続可能な社会の実現と多様なニーズに応えるサービスの拡充を行うとしている。
