欧州委員会(EC)は5月15日、米MicrosoftによるActivision Blizzardの買収を承認したことを発表した。これにより、750億ドル(5月16日の円換算で約10兆1846億円)規模の大型買収の実現に近づいた格好となる。
MicrosoftによるActivision Blizzardの買収は、2022年1月に合意が発表された。Activision Blizzardは「Call of Duty」などのタイトルを持ち、ゲーム機「Xbox」を持つMicrosoftとの合体が独占禁止法に触れないかが調査されている。
現時点で各国の見解は分かれており、米国では2022年に連邦取引委員会(FTC)が買収を差し止めの訴訟を起こしており、4月末には英国でも買収を認めない決定を下した。日本では3月、公正取引委員会が買収を認めたことを発表している。
ECは、MicrosoftがActivision Blizzardのゲームを他社のクラウドストリーミングプラットフォームで利用可能にすることを条件に、この取引を承認した。Microsoftの副会長兼プレジデントのBrad Smith氏は「この条件はグローバルに適用される」とツイートしている。
The European Commission has required Microsoft to license popular Activision Blizzard games automatically to competing cloud gaming services. This will apply globally and will empower millions of consumers worldwide to play these games on any device they choose.
— Brad Smith (@BradSmi) May 15, 2023