アイ・ティ・アール(ITR)は5月11日、国内の従業員エンゲージメント市場規模推移および予測を発表した。これによると、従業員エンゲージメント市場の2021年度の売上金額は79億8000万円、前年度比39.3%増となった。

トップベンダーをはじめ、市場を構成するベンダーのほぼすべてが2桁以上の成長となったことが要因としている。2022年度も同様の傾向を見込んでおり、市場は同37.1%増を予測しているとのこと。

  • 従業員エンゲージメント市場規模推移および予測(2020~2026年度予測) 出典:ITR

    従業員エンゲージメント市場規模推移および予測(2020~2026年度予測) 出典:ITR

従業員エンゲージメント製品・サービスは、従業員のモチベーション向上を支援し、従業員の心理状態・健康状態を把握することによって、企業と従業員や上長と部下の関係性を再構築し、生産性の向上や離職率の低減につなげることを目的に導入企業が増加しているという。

また、昨今は人的資本経営の推進や人的資本の情報開示の一環として同製品・サービスに着目する企業も増えつつあります。一部の製品・サービスは、1on1面接機能やAIによる分析・評価機能の実装、コンサルティングサービスの強化など機能や周辺サービスの充実が図られ、適用範囲の拡大が期待できるとしている。

これらのことから、同市場のCAGR(2021~2026年度)は24.8%、2026年度には2021年度の3倍の市場規模に達すると同社は予測している。