テラスカイは4月14日、2023年2月期(2022年3月1日~2023年2月28日)の通期決算説明会をハイブリッド形式で開催した。説明会には、同社代表取締役社長の佐藤秀哉氏が出席し、2025年度を目標とした中計経営計画の今後の方針を発表した。

  • テラスカイ 代表取締役社長 佐藤秀哉氏

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子会社BeeXの業績好調、mitocoのシェア拡大に意欲

同社の2023年2月期の売上高は前年比22.8%増の154億4000万円、営業利益は同22.3%減の5億1200万円、経常利益は同7.8%減の6億1000万円となった。

セグメント別の売上高については、主力のソリューション事業が同26.2%増の140億8800万円、製品事業が同3.5%減の15億2400万円だった。セグメント別の営業利益は、ソリューション事業が同14.3%増の19億4500万円、製品事業は同3500万円減の1億3800万円だった。

  • 2023年2月期の売上の決算概要

    2023年2月期の決算概要

佐藤氏は、「DataSpider Cloudなど、仕入れ販売の製品売上について従来は総額を計上していたが、純額を計上する会計基準の変更を行ったため売上高は若干の未達となった。しかし、期初の計画に対しては達成できており、従来基準に則った総額表示での売上高は前年比24.7%増の156億6940万円となる。また、営業利益、経常利益ともに期初の計画を大きく超える結果となった」と説明した。

売上高の増減要因としてはグループ会社の収益改善が挙げられた。子会社であるBeeXの業績が好調なほか、Quemix、TerraSky Thailand、Diceworks、テラスカイ・テクノロジーズの事業が進捗し利益が改善してきているという。一方で、製品導入の売上高は減少傾向にある。

  • 2023年2月期の売上の増減要因

    2023年2月期の売上の増減要因

同社の製品別のサブスクリプション売上構成では、データ連携ツールの「DataSpider Cloud」が36%と最もシェアが大きいが、グループウェアの「mitoco」は前年度の20%から比率を上げ、2023円2月に27%となったという。

佐藤氏は、「製品事業については、mitocoの追加機能開発投資が続いてきたが一段落した。今後はmitocoのシェアを拡大していき、製品事業の収益もプラスに転じるだろう」と見込んだ。

  • 製品事業のサブスクリプション売上構成

    製品事業のサブスクリプション売上構成

内製化支援などDX事業でグループの成長をけん引

今後の事業戦略については、昨年度に発表した3カ年の中期経営計画についての修正計画が発表された。

「当初の計画では、売上高を2年目に208億円、3年目に280億円と成長させていく予定だったが、収益認識基準の変更を考慮し下方修正とした。一方、収益基準変更は利益にほぼ影響を受けないため上方修正とした。保守的な計画となるが、今期、来期と着実に売上高・利益の目標を達成していく」と佐藤氏は意気込んだ。

  • テラスカイの3カ年中期経営計画(修正版)

    テラスカイの3カ年中期経営計画(修正版)

併せて佐藤氏は、テラスカイが注力している事業として、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)における内製化支援を挙げた。同社はその中でも、DXプロジェクトの中核組織となるCoE(Center of Excellence)の体制構築などの伴走支援に力を入れている。

CoE構築支援の柱となるのが、Salesforce・AWSエンジニアの正社員型人材派遣事業を展開するテラスカイ・テクノロジーズだ。中期経営計画達成に向けて、同社の人材採用を強化してDX関連事業を推進し、グループ全体の成長をけん引させる狙いだという。

  • 2025年2月期に向けてテラスカイ・テクノロジーの人員を増やす計画だ

    2025年2月期に向けてテラスカイ・テクノロジーの人員を増やす計画だ

テラスカイグループには、AIエンジンの研究・開発を行う子会社のENOKIがあるが、現時点ではビジネス領域でのAIソリューションの提供は計画していないという。

佐藤氏は、「現状はBtoB企業にとってのセキュリティイシューが解決できていない。その点が解決できた段階、もしくは解決のための手段を当社が発見できた段階でGPTシリーズを含めたAIソリューションを検討していきたい」と明言した。