三井不動産は4月5日、企業での精神障がい者の雇用拡大と雇用後におけるキャリアアップの支援を行うという新会社SUPERYARDを博報堂と連携して2023年2月に設立し、4月に業務を開始したと発表した。

  • SUPERYARDのサイクル

新会社は、精神障がい者への合理的配慮のある環境整備として、三井不動産の働き方・オフィス活用の知見を生かし、感覚過敏などにも対応しながら業務に従事できるというシェアオフィスを用意する。

産業医や専門家と共に開発した障がい者への業務の切り出し手法で業務を特定し、また博報堂が広告業務で培ってきたという良い部分を見極めて周囲に知ってもらうノウハウで、個々の特性が異なる障がい者に合った業務を依頼し、雇用する企業の不安を解消するサービスを提供する。

  • サービス内容

同社のサービス内容は、従来の障がい者雇用に加え、人材募集は就労移行支援事業所など働きたい障がい者が準備を進める福祉組織と連携する。

また、採用は障害の特性と業務の適性の確認のために実習を通じてマッチングを行い、担当業務は個々の障害の特性に合った内容を独自のスキームで企業の本業から切り出す。そして業務環境は、個々の障害の特性に対応したオフィスを用意。雇用後も常駐スタッフが産業医や就労移行支援事業所と連携しながら障がい者をサポートするとのこと。

採用時には、どのような業務を設定するべきか専門家と共にコンサルティングを実施し、適切な人材紹介を行っていく。

雇用後は精神障がい者が働きやすい設備・常駐スタッフを整えたシェアオフィスで安心して業務に従事できるように支援していくという。

企業が障がい者への合理的配慮を行いながら適切な業務依頼をすることが、障がい者の継続的な業務従事につながり、結果として雇用企業内での信頼関係を作り出し、障がい者自身の能力開発と業務拡大を通じたキャリアアップを目指すことを可能にしていくとしている。

なお人材紹介については、有料職業紹介事業の許可を受けた後に実施するとのことだ。