全国の高校生が科学の知識や応用力を競う「第12回科学の甲子園全国大会」が茨城県つくば市のつくば国際会議場とつくばカピオで開かれ、神奈川県代表の栄光学園高校が優勝した。主催する科学技術振興機構(JST)が発表した。

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    優勝した神奈川県・栄光学園高校

予選となる都道府県大会に計668校、生徒7870人が参加登録。3月17~18日の全国大会の競技では、選抜された47校が会場で理科、数学、情報の知識の活用を問う筆記と、ものづくりやコミュニケーションの能力により課題解決を競う実技に取り組んだ。同校に続き、第2位は奈良県代表の東大寺学園高校、第3位は愛知県代表の海陽中等教育学校となった。19日、表彰式が行われた。

共催する茨城県の森作宜民(よしたみ)教育長は表彰式で「順位を競い合うだけでなく、競技を通じて仲間同士が絆を深める大会ではなかったか。試行錯誤を重ね、想定外の状況にもわくわくできるように成長した皆さんが科学者、技術者として、さまざまな社会の課題に解決策を見いだしてくれることを大いに期待している」と呼びかけた。

来賓の永岡桂子文部科学相は「若く柔軟な発想力を持ち、自分でよりよく考え、周りとも協力しながら、難しい問題に立ち向かう能力と意欲を持った人材が不可欠。この大会への参加を機にさらに研鑽(けんさん)を積み、次のステージへと力強く羽ばたいていくことを期待している」とあいさつした。いずれも映像で登場した。

科学の甲子園は科学が好きな全国の高校生が集い、競い合い、活躍する場を通じて裾野を広げ、トップ層を伸ばすことを目指し2011年に創設された。第13回も来年3月、つくば市で開催される。13年には中学生版の「科学の甲子園ジュニア」が始まっている。

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