リコーとリコージャパンは3月23日、同社の年間売上300億円規模以下の顧客約2700人を対象に実施したDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する「ホンネ」を聞くアンケート調査の結果を発表した。
同調査では、回答企業の6割以上が「DXが必要」「ある程度必要」と答えたにもかかわらず、実際にDXへ取り組んでいると回答した企業は2割を下回る結果となり、DXが必要にも関わらず進んでいないという中堅中小企業の現状が明らかになった。
DXを進められない要因としては、全体の41.8%の企業が「費用対効果が見えない」と回答。政府や多くの自治体が、中堅中小企業のDXを促進する動きが見られる一方で、企業はDXの効果に懐疑的であるため、DXがなかなか進まない状況が推察される結果となった。
さらに、中堅中小企業の経営者にDXに対する理解度を聞くと、「理解していない」「あまり理解していない」「わからない・どちらともいえない」と回答した経営者は半数を超えた。中堅中小企業の意思決定権者のレベルにおいて、DXについての理解が深まっていない状況が判明した。
加えて、日本全国のエリアごとにDXに取り組んでいる割合を調査したところ、「関東地方」の企業が最も高い割合で「DXに既に取り組んでいる(22.3%)」と回答した。「DXの取り組みを検討している」と回答したのは、「九州地方」の企業が22.3%で1番高い割合となった。
一方で「DXに既に取り組んでいる」と回答した割合が最も低かったのは「四国地方」の企業で7.4%だった。しかしDXについて前向きな意見も多く、「必要だと思うが取り組めていない」と回答する割合が33.0%と、他エリアと比べると最も高く、潜在的な需要があることも分かったという。