デジタルサービスの運営を最適化するためのオブザーバビリティ(Observability:可観測性)プラットフォームを提供するNew Relic社は3月17日、システムエラーを検知し対応の優先順位決定(トリアージ)を行い、Slack上でも対策の立案に臨めるエラー追跡機能「Errors Inbox」の一般提供を発表した。

「Errors Inbox」は、同社のオブザーバビリティ・プラットフォーム「New Relic」に統合された機能の一つで、一般提供に合わせて機能を強化。ユーザーに与えたエラーの影響について件数だけでなくエラーの内容に合わせて重要性を可視化しトリアージするための情報を一覧画面で提示するユーザー影響別ビューやスタックトレース、ディストリビューテッドトレーシング、ログ分析機能などと連携し、エラー要因を一つの画面に表示しデバッグ作業の効率化を支援する相関データ確認ビューなどの機能を提供する。Slackとの連携機能も強化されており、検知したエラーをSlackに自動送信しSlack上でエンジニアチームが共同で問題に取り組み、影響が拡大する前に迅速なデバッグを行える。

  • 「Errors Inbox」でのシステムのエラーを俯瞰してトリアージするための一覧画面(同社資料より)

    「Errors Inbox」でのシステムのエラーを俯瞰してトリアージするための一覧画面(同社資料より)

  • エラーグループごとの詳細画面(同社資料より)

    エラーグループごとの詳細画面(同社資料より)

New Relic社 オブザーバビリティ・プロダクト部門 GM兼CGO Manav Khurana氏はエラー発生時の対応について「与える影響に合わせて優先順位をつけて、主体的にエラーコントロールをする仕組みが必要となっている」と同ツールの必要性について言及している。「Errors Inbox」は「New Relic」フルプラットフォーム・ユーザーであれば無料で利用できる。