宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月7日、同日10時37分55秒に行った「H3ロケット試験機1号機」について、第2段エンジンに着火しなかったことを受け、打ち上げは失敗と判断。JAXAの山川宏 理事長を長とする対策本部を設置し、原因調査を進めていくことを明らかにした。
H3ロケット試験機1号機は、予定通りの時刻に離昇。その後も、固体ロケットブースタ「SRB-3」の分離、衛星フェアリングの分離、第1段エンジン燃焼終了、第1段/第2段の分離までは計画通りに遂行していったが、その後に行われる予定であった第2段エンジンの着火が確認され、所定の軌道に投入できる見込みがないことから10時51分50秒にロケットに指令破壊信号を送出した。機体は搭載した先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)とともにフィリピンの東方沖に落下したと考えられるという。 なお、JAXAでは早急な原因究明を進め、早期の「Return To Flight(RTF)」への道筋を立てたいとしている。