東日本電信電話 宮城事業部(以下、NTT東日本)は2月15日、仙台市医師会、仙台市、東北大学大学院工学研究科らと共に、オンライン診療のさらなる活用に向けた実証を開始したことを明らかにした。
患者の非接触的診療の需要や医師不足への対応のために、オンライン診療の積極的な活用が各地で検討されている。特に、医師の定期訪問が困難な地域に居住する患者に対して、医療機器を搭載した車両で看護師が訪問し、聴診音や心電図、超音波画像などを遠隔地にいる医師に正確に伝える技術などが求められる。
2020年度に、仙台市医師会、仙台市薬剤師会、仙台市は共同でオンライン診療の実証実験を行い、「初診や急性疾患への適用には課題はあるが慢性疾患などには有効であること」「対面診療と比べて質的な差があるため聴診音の情報など機器の開発・導入が必要であること」「通院の負担軽減や、郊外地域に住む高齢者・高齢者施設・在宅医療での活用可能性があること」を確認している。
今回の実証ではその結果を踏まえ、医療機器を搭載した車両を通信環境が必ずしも良好でない地域に派遣し、そのような地域からでも生体情報や画像がどの程度伝送可能かを技術的に評価する。