MONET Technologies「MONET」は1月20日、長崎県の五島市が2023年1月23日から福江島で実施する医療MaaSの取り組みに協力することを発表した。五島市は、医療MaaS用の車両としてMONETの「マルチタスク車両」1台を導入し運行する。

  • 実際に使用する医療MaaS用のマルチタスク車両

    実際に使用する医療MaaS用のマルチタスク車両

高齢化や医師不足、移動サービスの確保などの課題を抱える五島市では、通院が難しい高齢の患者への利便性の高い医療サービスの提供や、医師の業務効率化が急務となっている。そこで五島市は、MONETの協力の下、医療機器などを搭載した車両(移動診療車)で看護師が患者の自宅付近へ向かい、病院にいる医師がテレビ会議システムを通して車内でオンライン診療を行う医療MaaSの取り組みを開始する。

同取り組みでは、血圧計やパルスオキシメーターなどのバイタル測定を行う医療機器に加え、分娩監視装置やポータブルエコー、糖尿病分析装置などを車両に搭載し、さまざまな疾患の検査・診断に対応するという。また、糖尿病患者には、栄養士による栄養指導も行う予定とのこと。

MONETは、運行に関する全体の調整を支援するほか、医療機関向けの予約システムやドライバー向けアプリ、管理者向けの運行管理システムなどを提供する。将来的には、五島市の最大の島である福江島だけでなく、移動診療車が周辺の奈留島や久賀島を巡回するモデルを検討するなど、離島に合った医療MaaSモデルの構築に向けて取り組みを進めていく予定だ。